歌を歌う前に、私がまずおススメするのは準備運動です。歌う前に準備運動といわれても、ピンとこない人が多いかもしれませんね。意外に思われるかも知れませんが、歌う前の準備運動はかなり効果的なのです。身体を動かすことで、身体がリラックス状態になり、まずは声が出しやすくなります。例えば、極度に緊張すると、上手くしゃべれない人がいますよね。体、というか体の筋肉が緊張状態にあると、のどが渇いてしまいます。例えばとても怖い目にあった時、人はなかなか大声で悲鳴を上げることはできません。緊張していると声がでない、というのはそもそも人間の本能のようなものですから、緊張をほぐすこと、リラックスすることが、上手く歌を歌う秘訣にもなるのです。そしてリラックスするための方法は、もちろんさまざまあるのですが、実は手っ取り早い方法が準備運動です。筋肉を動かして、強制的に血行を良くしてしまえば、身体は緊張状態ではなくなるのです。また、準備運動をすることで、息が深く吸い込めるようになり、発声が楽になります。
どのくらい運動すればいいのかというと、軽く息切れする程度が上限で、息切れしないウォーキングやラジオ体操などでも大丈夫です。ウォーキングは、音楽を聴きながら行うとリズム感を強化するのにも役立ちます。音楽のテンポに合わせて、歩くスピードを変えたり、歩きたい速さに合わせて、曲を選んでみたりするといいですね。ただ、息切れしてしまうくらい、疲れるくらいにやってしまうと逆効果です。もし周りに誰もいなかったり、恥ずかしく思わなければ、口を開けたりとしたりして、顔の表情を変えたりして、顔の筋肉もほぐしておくと効果的です。
